このようなことで、お悩みではないですか?
そこで、本記事のポイントはこちらです。
任意整理や自己破産をしていても海外旅行は可能です!
ただし、破産申請中には渡航制限で数ヶ月は止められてしまいます。
しかし、裁判所からのOKサインが出れば申請中であっても海外旅行は可能なんですよ!
という訳でこの記事では、意外と知られていない「任意整理と海外旅行やパスポート取得」の関係を詳しく解説していきますね!
任意整理は海外旅行にさほど影響しない

「任意整理=海外旅行NG」と捉える方が非常に多いですが、実は任意整理をしても海外旅行は可能ですし、さほど影響もありません。
他にも自己破産や民事再生など債務整理が関わると、海外には行けないと思ってしまいがちですが、決してそんなことはありませんのでご安心ください。
しかし、任意整理をすると金融機関の信用情報として登録されてしまい、借入やクレジットカードの審査に落ちやすくなる、いわゆる「ブラックリスト」状態となります。
それでも、海外旅行に絶対必要な「パスポート」は取得可能なんです。
任意整理してもパスポート取得は可能
任意整理してもパスポートが取得可能である理由は
「パスポート取得には信用情報が加味されないから」です。
パスポート取得においては、旅券法が適用されて以下のような状況の方が取得を止められてしまいます。
一 渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない者
二 死刑、無期若しくは長期二年以上の刑に当たる罪につき訴追されている者又はこれらの罪を犯した疑いにより逮捕状、勾引状、勾留状若しくは鑑定留置状が発せられている旨が関係機関から外務大臣に通報されている者
三 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
四 第23条の規定(旅券法違反)により刑に処せられた者
五 旅券若しくは渡航書を偽造し、又は旅券若しくは渡航書として偽造された文書を行使し、若しくはその未遂罪を犯し刑に処せられた者
六 国の援助等を必要とする帰国者に関する領事官の職務等に関する法律 (昭和二十八年法律第二百三十六号)第1条に規定する帰国者で、同法第2条第一項 の措置の対象となつたもの又は同法第3条第一項 若しくは第四条 の規定による貸付けを受けたもののうち、外国に渡航したときに公共の負担となるおそれがあるもの
七 前各号に掲げる者を除くほか、外務大臣において、著しく、かつ、直接に日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
引用:wikibooks
難しい言葉もありますが、犯罪歴があったり、旅券法に違反している人でなければ、特に問題なくパスポートは取得できます!
そのため、たとえ任意整理をしていたとしても、パスポート取得には関係がありません。
任意整理は金融機関でないと確認できないため、パスポート発行に関わる機関の目に触れることはまずないので大丈夫です!
任意整理していても渡航制限はなし
例えば、金融機関の信用情報にて「ブラックリスト」状態だったとします。
しかし、これによって海外渡航制限がなされることはないのです!
皆さま心配される部分かと思いますが、安心してくださいね!
それでも、任意整理ではなく、「自己破産」をしている場合だと渡航制限がされることがあります。
借金返済の際に、自分が保有する資産や収入だけではどうにもならないときに、裁判所を通して「返済がこれ以上できない人」と認定してもらい、借金自体を免除してもらうことです。
この自己破産には2種類あります。
- 同時廃止事件
- 管財事件
同時廃止事件とは、資産がほとんどない状態の人、つまり手続きに関わる費用すらも支払えない人に適用されます。
一方で管財事件は、ある程度資産がまだある人に適用されます。破産管財人という人を選び、破産人の資産状況を調査します。
そして、この自己破産をしている人のうち「管財事件」に該当する人に対して、渡航制限がなされる場合があるのです。
しかし、そんなに厳しいものではなく、「手続きの間のみ居住地から出ない」というものです。
手続きが終われば、海外旅行も可能です。
さらには、裁判所からの許可を貰えれば、期間中でも海外旅行に行くことはできます。
任意整理に限らず、他の債務整理についても心配ですよね。
そこで、問題があるのかどうかを簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
債務の種類 | 海外旅行 | パスポート取得 |
任意整理 | ||
自己破産 | 管財事件のみ制限あり | |
過払い金請求 | ||
民事再生 |
任意整理して海外旅行する際に気をつけるべきこと3点

任意整理をしても、海外旅行に行ったりパスポートを取得するのは問題ないとわかりましたね!
しかし、それでも注意が必要なこともあります。
それに、信用情報でブラックリスト認定された状態で、海外に行くのは誰しも不安だと思います。
- 返済の滞納をしない
- 任意整理中に旅行するなら事前の伝え方は念入りに
- 任意整理中の海外旅行はクレジットカード利用に注意
返済の滞納をしない
借金を返済している最中は、滞納をしないのが大切です。
滞納した状態で海外旅行に行ってしまうと、貸金業者のみならず、担当の弁護士さんからも追求されてしまいます。
もし、海外旅行中に返済を滞納してしまうと、滞納が2回発生したタイミングで、貸金業者から一括返済を求められることも!!
2回以上返済が滞ると、貸金業者には「一括請求権」というものが与えられるのですが、これを駆使されてしまうと、返済者はすぐに残高を一括返済しないといけなくなります。
また、滞納ではなく、支払いの遅れが生じてしまった場合には、代理人を努めてくれている弁護士や司法書士の方が、「面倒を見切れない!」と代理人を辞めてしまうなんてことにも繋がりかねません。
なので、もし海外旅行に行くことで返済計画に問題が生じるのであれば、旅行は断念した方が良いかもしれません。
海外旅行に行く場合も、事前に担当の代理人の方と相談をして、返済を滞納しない計画をきちんと組んでから行った方が良いです。
任意整理中に海外旅行するなら事前の伝え方は念入りに
任意整理手続き中に、海外旅行に行く場合には、事前の伝え方がとても重要です!!
そもそも「海外旅行に行く資金の余裕がある=借金を返済できる」と代理人や貸金業者から判断されます。
代理人の弁護士の方は、借金減額のために日々仕事をしてくださっています。
それなのに、返済人が海外旅行に行くとなったら、当然印象は悪くなりますよね。
また、貸金業者からも「海外旅行に行くお金があるなら、そのお金で返済してよ!」と思われます。
なので、代理人や貸金業者が納得する「理由」がない限り、海外旅行は控えた方が懸命です。
ちなみに、行くことを認められる理由としては以下があります。
- 仕事を兼ねている
- 社員旅行
- 親族の冠婚葬祭
このように自分の意志ではなく、どうしても行かないといけない状況であることを伝えることができれば、印象を下げずに海外旅行には行けます。
任意整理中の海外旅行はクレジットカード利用に注意
信用情報にブラックリスト登録されているため、任意整理をしているとクレジットカードは利用できません。
新たにカードを作ろうとしても、審査に落ちます。
また、すでに持っているカードに対しても、利用ができない状態にされたり、解約されてしまうことも…
海外旅行では「クレジットカード」は必須とも言えるほど、利用機会が多く無いと不便だと思います。
現金を持ち歩くのはリスクも高いですし、日本円との両替も面倒ですよね。
また、クレジットカードじゃないと支払いができない現地のお店やホテルも増えました。
旅行先ではよく利用するタクシーなどもクレジットオンリーとなっている場合があります。
そのため、任意整理をしている方はクレジットカードに替わる別の方法を用意していく必要があります。
任意整理している方にオススメなカードはこちら
デビットカード
クレジットとは異なり決まった日に引き落としをされず、カード利用をすると同時にすぐに口座から引き落としされるカード。
デビッドカードには審査がなく、たとえブラックリスト登録されている人でもカードを発行できるんです!
加えてクレジットのようにVISAやJCBなどのマークがあるところで使用できるので安心ですね!
それでも、一部の交通機関ではデビットカードを利用できない場合があるので、念のため現金も用意してください。
あとは当然ですが、デビットカードは利用すると即時引き落としになりますので、引き落とし口座は残高不足にならないように注意しましょう。
任意整理して海外旅行する際の気になる疑問

任意整理すると海外旅行保険はどうなる?
任意整理をしていても、海外旅行保険には加入できます!
海外旅行保険に限らず保険に加入する際には、保険会社から職業や健康状態、これまでの病歴について色々聞かれますよね。
この返答を元に保険契約できるかを保険会社は審査しています。
それと一緒で海外旅行保険についても、事前に質問をいくつか聞かれます。
しかし、この質問事項の中には金融機関の「信用情報」は含まれません。
なのでたとえブラックリストであっても大丈夫です。
さらに、海外旅行保険といえば通常の生命保険などと異なり、旅行期間だけの短期のものや、掛け捨てタイプがほとんどですので、審査自体もそこまで細かくなく通りやすいのが特徴です。
事前に旅行保険をかけられなかった人に向けて、空港やwebで出発時に申込みできる気軽な海外旅行保険商品もたくさんありますよね。
念のため、海外旅行保険加入の際に聞かれそうな質問事項を挙げてみました。
ご確認ください。
ケガ、病気で療養していますか?
医師から薬を処方されていますか?
旅行目的が居住ではありませんか?
現在日本国内に在住していますか?
旅行先では危険度の高いスポーツをしますか?
旅行先の政治情勢は極めて不安定ではありませんか?
他の旅行保険にも加入していますか?
などです。
これらに当てはまらなければ、任意整理でブラックリストになっていても、海外旅行保険には加入しやすいです。
ビザは任意整理していても発行される?
任意整理をしていてもビザは発行されます。
一口にビザと言っても、様々な種類がありますよね。
(観光・留学・就労など…)
ですが、どの場合でも金融機関の信用情報や借金の有無は聞かれることはありません。
それでも、滞在先や期間・ビザの種類によっては、滞在期間中の生活が十分行えることの証明が求められることもあります。その時には、通帳や給与明細のコピーが必要になることもあるようなので、注意しましょう。
任意整理は海外旅行やパスポート取得に影響する?詳しく解説! まとめ
任意整理をしても海外旅行には行けるのか・パスポートは取得できるのかを解説してきました!
改めてこの記事でお伝えしたことは以下です。
- 任意整理をしても海外旅行には行ける、パスポートも取得できる
- 返済を滞納していたり、手続き中に旅行に行くには代理人や貸金業者が納得する渡航理由がない場合は難しい
- 海外旅行中にはクレジットカードが利用できないので注意
- 任意整理していても海外旅行保険には加入できるし、ビザも取得可能
任意整理によって返済額が少なくなったら、やはり気持ちにも余裕が出てきて、海外旅行でも行こうかな〜という意欲が湧いてきますよね。
それでも、ブラックリストに登録されていると思ったら、なかなか海外旅行には踏み出せないと思います。
この記事で紹介したように、ブラックリスト状態であっても海外旅行には行けますし、パスポートやビザ・保険関係も手続きはできます。
代理人や貸金業者との問題が一番ネックだと思いますが、まずは返済を優先して、渡航は控えた方が良いです。
それでも、行くに値する理由があるならば、代理人や弁護士にきちんと相談をして後ろめたい気持ちをゼロにしてから出発するのが良いですね!
任意整理は借金問題の解決に有効です!

借金しているのに旅行なんて行けないよ…と嘆く方も多いはずです。
ですが、そんなことはありません。
任意整理をすることで借金の問題を解決し、無事に海外旅行や家族旅行に行けたという方もたくさんいらっしゃいます。
任意整理をするには、状況を把握し的確にお手伝いをしてくれる弁護士さんへ相談するのが有効です!
まずは借金問題の解消や任意整理に詳しい法律事務所へ無料相談されてみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。