返済に追われ、日常生活もまともに送れなくなると、もう限界と感じてしまう方も多いでしょう。
実は、この段階まで来た方には、もう自力での対処は見込めません。
そこで、本記事のポイントはこちら。
返済ばかりの借金生活が限界を迎えたときにすべき方法を解説します
これから案内する解決方法を実践すれば、借金問題は解決に向かいます。
苦しい限界状態から1日も早く脱出しましょう。
借金の返済生活で限界を迎えたら合法的に「減額」しよう

借金は返済が苦しくなってくると、生活水準もどんどん下がっていきます。
毎日の食費や光熱費・家賃も無理して切り詰めてなんとか返済を間に合わせている状態、という方も多いでしょう。
しかし、この生活はいつまでも続けられませんよね。
もう限界だと感じたから、この記事をお読みいただいているのだと思います。
実は、相談者さまの状況では、もう一人での解決は見込めません。
もっとも手っ取り早く対処できる「債務整理」を使って、合法的に借金を減らしましょう。
督促を受けないで済む
債務整理は、借金を法的に軽くできる手続きの総称です。
国が定めた制度で、借金を減額したり、帳消しにしたりできるのが特徴です。
また、多くの方が弁護士に依頼しながら手続きをおこなっています。
弁護士に依頼せずとも手続きは可能ではあります。
しかし、依頼することでメリットも多く得られるため、基本的には手続きを代行してもらうのが一般的です。
弁護士に依頼するメリット
- 法律の知識がなくても書類作成を代行してもらえる
- 裁判所にも付き添ってくれる
- 借入先からの督促を止められる など
弁護士に債務整理を依頼すると、返済先に「受任通知」と呼ばれる書類を送付してくれます。
受任通知は、債務整理の開始を返済先に知らせるもので、法的な拘束力を持っています。
もう少しかみ砕くと、「弁護士が入って手続きをおこなうため、これからは取り立てをしないでください」と返済先に申し出るイメージですね。
そして、書面を受け取った貸金業者は、相談者さまに取り立てするのが許されない状態となるのです。
貸金業者からの取り立てのせいで、さらに苦しい借金生活を強いられている方も少なくありませんよね。
そのため、取り立てを止められると思ったら、金銭的にも精神的にも軽くなるのです。
職場や自宅への取り立てがストップされれば、周囲の人々も守れますね。
自分に合う債務整理を見つける
では、ここからは債務整理の特徴を見ていきましょう。
債務整理には4つの方法があります。
- 任意整理
- 過払い金請求
- 個人再生(民事再生)
- 自己破産
各項目の説明を見る前に、手続きの概要を図でチェックできますので、まずはご覧ください。

任意整理
弁護士(利用しない場合は本人のみ)と貸金業者などの債権者が直接交渉をおこない、これまで発生した遅延損害金や将来利息を免除してもらう手続きです。
また、減額後の支払いについても条件を緩和でき、通常は3〜5年程度の分割払いに変更してもらえます。
裁判所を通さないため手続きも難しくなく、かかる時間も短いので、もっとも利用者が多い方法です。
返しても返しても終わらない借金は、利息や遅延損害金しか払っていない場合であることが考えられます。
任意整理は、余計な利息や遅延損害金をカットできますので、確実に借金を減らせるのですね。
過払い金請求
長期に渡って借入をしていた場合に利用できる制度で、払いすぎた利息を取り戻す手続きです。
2010年6月17日よりも前に借入があった方には当てはまる可能性が高く、すでに返済が完了していても、さかのぼって貸金業者に返還請求できます。
というのも、2010年6月17日以前には「グレーゾーン金利」と呼ばれる法外な金利で貸付をおこなう業者が多く、本来の金額よりも多く支払いをしていたケースがあるのです。
過払い金請求も弁護士が貸金業者とやり取りをしてくれますので、手続きは簡単ですし、人によっては戻ってきたお金で借金をチャラにできた、という方もいるほどなのですよ。
この手続きは上記の条件に当てはまれば、ほかの債務整理を進める際に、一緒に調査する場合も多いです。
個人再生(民事再生)
裁判所を介し、借金の元本を大幅にカットしてもらう手続きです。
借金は総額の5分の1程度まで減額が可能で、残った金額を任意整理と同様に3〜5年の長期分割で返済していきます。
任意整理では効果が見込めない方が利用する方法で、借金総額5,000万円以内であれば対象です。
裁判所を通すため手続きは複雑になるものの、個人の資産(家など)を残したまま手続きできるため、高額な借金を抱えた方が検討・利用しています。
自己破産
裁判所が借金の返済義務を帳消しにしてくれる手続きです。
ほかの債務整理方法では対処が難しいほど借金が高額であったり、減額しても働けなかったりして、返済活動が見込めない方が利用しています。
手続きの代償として、家や車などの個人資産を失いますが、抱えている借金をゼロにできる方法のため、無職の方でも利用できるのです。

悩んでいる間にも借金は悪化していく
限界を迎えた返済生活をずっと続けても意味はありません。
相談者さまも返済が滞るたびに新規借入を繰り返して、その場しのぎの支払いをしていませんか。
返済先も返済日も管理しきれないほどになっていては、いつまでたっても借金はそのままです。
相談者さまが、自力でなんとかしようと思えば思うほど、状況は悪化していくのです。
一刻も早く借金に詳しい専門家を頼り、法的に解決しましょう。
債務整理は、つらい借金を抱えた方のためにできた制度です。
「貸金業者が怖い」「返済しないと申し訳ない」という気持ちは持たなくて大丈夫ですよ。
ご自分やご家族の命と未来を守ることがなによりも大切ですので、債務整理で増えてしまった借金を解消し、確実に返済してしまいましょう。
返済が限界状態な人がやってはいけないこと

借金生活が限界と感じる方は、目の前の返済日にとらわれるあまり、冷静に物事を把握するのが難しい状態になっていると考えられます。
そこで、この項目では借金地獄で苦しんでいる方がやってはいけないこと、債務整理以外の方法を利用するリスクを解説していきますね。
返済中にしてはいけないこと4つ
借金返済中にしてはいけないことは以下の4点です。
- 返済のための新規借入
- 闇金の利用
- クレジットカードの後払いを利用した転売
- ギャンブルや犯罪
返済のための新規借入
返済が間に合わないからと他の借入先から新たにお金を借りてはいけません。
相談者さまも、すでにこの状態でしょうか。
厳しい言い方かもしれませんが、これは毎月の返済日と借金総額を増やすだけで意味のない行為と言えます。
この状態に慣れると「間に合わなかったら、また借りればいいや」と借金のための借金が日常と化してしまうのです。
次第に、当初の金額を大幅に上回る利息や遅延金が発生し、相談者さまの生活を破綻させます。
闇金の利用
借入先が複数になると、だんだんとお金を貸してくれる業者も減っていきます。
そうなると、違法と分かっていても闇金(ヤミ金融)が魅力的に思えてくるのです。
彼らは相談者さまの状況をよく理解していますので、親身に相談に乗ってくれたり、優しく融資を提案してきたりと良い顔をして近づいてきます。
しかし、借りてしまったら状況は一気に変わるでしょう。
返済が追いつかない契約者には、法律で禁止されている激しい取り立てをおこないますし、法外な利息の請求もしてきます。
闇金(ヤミ金融)からお金を借りたせいで、再起が不能となった人も少なくありません。
どんなに苦しくても、違法業者である闇金からお金を借りるのだけはやめてください。
クレジットカードの後払いを利用した転売
クレジットカードをお持ちの方なら、ひょっとしたら検討しているかもしれませんね。
カードのショッピング機能を利用し商品を購入します。
※上限額はカード会社や契約によって異なる
そして、購入した商品を引落日までに別の人から買い取ってもらえば現金が手に入ります。
いわゆる転売です。
しかし、こちらも一時的な対処に過ぎません。
さらに、クレジットカードを利用した転売は、最悪の場合「詐欺罪」「横領罪」に該当するケースもあるのです。
ギャンブルや犯罪
借金が高額でどうしようもない気持ちになると「ギャンブルで一発逆転したい」と願う気持ちが芽生えてきます。
しかし、ギャンブルで大金をつかむのは、ほんの一握りの人だけです。
ほとんどの人は、1円ももうからないどころか、ただ支出が増えるだけ。
ギャンブルに頼りたい気持ちもわかりますが、現実的とは言えません。
また、冷静な判断力がなくなってくると、怪しいもうけ話を疑いもせずに信じてしまいます。
その結果、詐欺や強盗などの犯罪に手を染めて「借金地獄+犯罪者」と取り返しのつかない人生に発展してしまう可能性もあるでしょう。
「すぐに稼げる」「かんたんな仕事で〇万円」など怪しい案件にだまされて、自ら人生を壊すことだけは絶対にしてはいけません。
おまとめローンでは根本的な解決を見込めない
おまとめローンは、複数の借入を一カ所にまとめて、そこだけに返済を切り替える手続きです。
何度もあった返済日を1日だけにできて、借金の管理がラクになるのがメリットと考えられます。
しかし、おまとめローンはあくまでも借金の乗り換えですので、根本的な解決とは言えないでしょう。
おまとめローンの例
利用前
A社:50万円→毎月2万円ずつ返済
B社:30万円→毎月1.5万円ずつ返済
C社:60万円→毎月3万円ずつ返済
合計:140万円→毎月の返済額6.5万円
利用後
D社:140万円→毎月の返済額3万円
返済総額は変わらないものの、利息金額は増えますし、毎月の返済額が減る代わりに返済期間が以前よりも長期になるのがデメリットです。
借金生活をこれ以上長引かせたくない人に、おまとめローンは決して有効な方法とは言えません。
借金返済を望んでいるのは自分だけではない

借金が限界で苦しいと感じているのは、相談者さまだけではありません。
身近な家族や職場の人、返済先の人々も借金を作ってほしくないと願っています。
家族の幸せを取り戻せる
家族がいらっしゃるなら、家族も借金に苦しんでいることを考えましょう。
相談者さまが借金を作ったせいで、生活水準が落ち、家族が体調を崩したり、お子様にまともな教育をしてあげられなかったりしていませんか。
実は私も親がお金に苦しんでいた時期があり、子供時代には苦労しました。
ほしいものは何も買ってもらえませんでしたし、学校で使うものも知り合いのお下がりで、一人だけボロボロでした。
(今考えると、私の親はお金の知識とそれを活用する知識【=マネーリテラシー】も低かったんだと思います。)
相談者さまのご家族は同じ思いをしていないと言い切れますでしょうか。
借金を返済すれば、これまで返済に充てていたお金を家族に使えます。
お子様にも良質な教育をしてあげられるでしょう。
ずっと我慢していた旅行や車の購入も実現できるかもしれませんね。
貸金業者も苦しまなくて済む
相談者さまがお金を返せずに苦しんでいるのと同様に、お金を返してもらう貸金業者も苦しんでいます。
彼らは、無料でお金を配っているわけではありませんので、きちんと返してもらわないと倒産してしまうのです。
もし相談者さまの返済が滞り自己破産されたら、借金を踏み倒されてしまいます。
そのため、被害の少ない任意整理で解決してくれることを誰よりも望んでいます。
弁護士も助けたいと願っている
そして、法律の専門家である弁護士も、借金に苦しむ人を一人でも多く助けたいと願っているのです。
医師が病気の患者を救いたいように、弁護士は借金を抱えた人を元の状態に戻してあげたいと思っています。
しかし、相談者さまが手のほどこしようがない状態で駆け込んできたらどうでしょう。
「もっと早く来てくれたら、かんたんな方法で解決できたのに」と嘆くかもしれません。
借金はつらいと感じる前に対処するのが一番です。
早く相談すれば、債務整理方法もまだ選択する余地があるかもしれません。
借金生活が限界に達してしまう理由

返済に追われて生活が限界となってしまう背景には、いくつかの要因が考えられます。
ここでは、借金地獄となる理由を見ていきましょう。
どうしたらその状態から抜け出せるのかも合わせてお話しいたします。
生活費がまかなえないから
はじめは預貯金や固定収入でなんとかなっていた返済も、職を失ったり、病気やケガに見舞われたりすると、サイクルが乱れていきます。
生活を維持するには固定費もかかるため、そこからさらに返済費用を捻出するのは至難のわざです。
日常生活でかかる費用の例
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- 生活用品購入費
- ローンの返済費
- 子供の養育費 など
外的要因で生活費の工面が厳しい方は、返済活動でもすぐに限界を迎えてしまいます。
この状態を打破するには、やはり少額であっても働いて収入を得ることが必要です。
どうしても働けない要因があるなら、公的な支援制度を活用する方法もありますよ。
支援制度に興味がある方には、別の記事で詳しく解説していますので、よろしければお読みください。
借金苦と無職で死ぬしかないと思ったら見てほしい!再起ができる方法
ギャンブルをやめられないから
ギャンブル依存症になっている方も、借金地獄になりやすいです。
「気晴らしにやってみたら、当たりが出た。これならギャンブルで借金を返せるかも」
ギャンブルを始めたばかりなのに、たまたま利益が出たという人は少なくありません。
そして、多くの人が根拠のない自信を持ったままギャンブルにのめり込んでしまうのです。
依存症になると、気持ちが向かなくてもギャンブルしないと心が落ち着かず、不安定になってしまいます。
そして、しまいには家族や友人からお金を借りたり、借金を作ったりしてまで、ギャンブルに通うことに……。
この状態まで到達している方は、もう自力では依存状態から抜け出せません。
ギャンブル依存症の治療を専門におこなうクリニックで医師と改善を目指しましょう。
借金は債務整理すれば解消できます。
加えて、仮にギャンブルに手を出したくなっても、債務整理後は物理的に借入をさせてもらえなくなりますので、無駄な借金を生まずに済みますよ。
(信用情報機関に事故登録されるため)
ギャンブル依存症だけでなく、買い物依存症の方にも債務整理は有効です。
他人の借金を背負っているから
ご自分ではなく、知り合いの保証人になったせいで返済を肩代わりしている方も、厳しい返済生活を強いられます。
返済義務が移行するのは、その知り合いの生活が破綻したからです。
資金力がある方なら、借金を肩代わりしても痛手は少ないでしょう。
しかし、普通に生活している人が突然多額の返済を求められたら、ひとたまりもありません。
知り合いと同じように返済に苦しみ、同じ道をたどることになるでしょう。
そのため、借金の保証人になるのは、可能な限り避けるべきです。
どうしても断れず保証人になった場合には、もともとの返済者ときちんと話しあい、二人で解決していく方法を決めましょう。
弁護士に相談すれば、自己破産などの債務整理をすることも可能です。
債務整理について気になる疑問

最後に、債務整理に関する疑問をまとめましたので、ご覧ください。
Q:弁護士費用が払えないときはどうしたらいいの?
A:各手続きによって費用は異なります。
弁護士費用の目安はこちらの表を参照ください。
<この表はスマートフォンで横にスクロールできます> 弁護士費用の目安
種類 | 任意整理 | 過払い金請求 | 個人再生 (民事再生) |
自己破産 |
着手金 | 2〜5万円/1社 | 1〜2万円※ | 20〜50万円/1社 | 20〜50万円/1社 |
減額報酬 | 減額分の 10%程度 |
回収分の 20~25%程度 |
ー | ー |
報奨金 | 2〜5万円 | 2万円以下 | 着手金に含む | 着手金に含む |
手数料 | 5千円/1件 | 着手金に含む | 5万円/1件 | 5万円/1件 |
裁判所費用 | ー | ー | 15~30万円 | 3~50万円 |
※無料の場合もあります。
債務整理する時点では、弁護士費用を払えない人も多いため、多くの法律事務所が後払いに対応しています。
また、弁護士に依頼すれば取り立てを止められるので、これまで返済に充てていたお金を弁護士費用に回すことも可能です。
各手続きによって、もちろんスケジュールや支払いの流れは異なります。
ただ、いずれにしても相談者さまに無理をかけないように計画を立ててくれますので、「払えないかも」と心配する必要はありません。
Q:ギャンブルが原因でも債務整理は可能?
A:ギャンブルが原因の借金でも債務整理は可能です。
ただし、自己破産だけはうまくいかない可能性があります。
というのも、自己破産では「借金の理由によっては返済義務を帳消しにしない」決まりがあり、ギャンブルと浪費はその理由に当てはまるのです。
もちろん交渉次第では、ギャンブルによる借金でも免責を認めてもらえることもあります。
「自己破産でしか解決を見込めない状況」あるいは「借金の理由がギャンブル」であるなら、自己破産実績の多い弁護士へ依頼するのが重要です。

返済がつらい!借金生活が限界に思えたらやるべきたったひとつの方法 まとめ
つらい返済に耐えられず、借金生活も限界だと感じている方に向けて、問題を解消する方法をお話ししてきました。
借金生活が限界の人は、債務整理するのが一番
債務整理以外の方法はその場しのぎにしかならない
本人だけでなく、周囲の人も早期解決を願っている
借金問題は相談者さまお一人の問題ではありません。
借金に関わる多くの人を巻き込み、苦しめています。
「自分が返済を続ければなんとかなるから」と思っているのは、相談者さまだけです。
周囲の人々は、早く借金を解消して、相談者さまに元通りの生活を送ってほしいと願っています。
借金を早期に解決するには、債務整理しかありません。
弁護士に依頼するのは勇気が出ないかもしれませんが、相手は法律の専門家です。
何も恐れる必要はありません。
病気を医師に治してもらうのと同じで、借金を弁護士に解決してもらうだけです。
弁護士費用については先ほども触れましたが、ほとんどの方が問題なく払えています。
あとは、相談者さまが相談に行き、債務整理するかを決断するだけです。
手続きをすると決めてしまえば、あとは弁護士が手続きを代行してくれますので、相談者さまが法律の知識をゼロから身につける必要はありません。
まずは、無料相談にいって、どの方法で解決が見込めるかを聞いてみましょう。
きっと「これなら借金生活から脱出して人生をやり直せるかも!」と感じるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。