ニュースキンと言えば、化粧品とサプリメントの販売で世界中に進出している大手企業ですよね。
しかし、ニュースキンが展開する独自の販売報酬制度に釣られて、気がついたらマルチ商法ビジネスから抜け出せず、借金地獄となる方も少なくありません。
特に主婦や若い女性も多く、知り合いから紹介されて始めたという方も多いでしょう。
そこで、本記事のポイントはこちら。
マルチ商法の化粧品「ニュースキン」で借金を作ったときの対処法を解説します
借金を解消しニュースキンもやめたいと思っていらっしゃるなら、本記事を読んですぐに行動しましょう。
マルチ商法の化粧品【ニュースキン】で借金ができたらやること

ニュースキンで借金を作ると、最悪の場合破産する事態になりかねません。
また、借金を返済するために、さらに化粧品販売にのめり込む可能性もあります。
そうなる前に、まずすべきことは以下です。
- 未開封商品をすぐに返品する
- 破産する前に専門家へ相談して解決する
- 人間関係を改善して再起する
未開封商品をすぐに返品する
相談者さまが購入した化粧品は、きちんと使用していますか?
本当は収益を上げるために購入しただけで、実際には使っていないのでは?
ニュースキンでは、グループ単位での収益獲得を目指すため、その後ろめたさから未開封の化粧品を返品することもできず、家で保管している方もいるはずです。
しかし、販売目的や人付き合いを守るために、未開封の化粧品を保管しておく必要は一切ありません。
すぐに返品しましょう。
返品には条件もありますが、未開封であれば現金に戻せる可能性が高いです。
ニュースキンの返品条件
- 注文日から12カ月以内
- 未使用・未開封
- 注文日から30日以内であれば全額返金
- 注文日から31日以上〜12カ月以内で90%返金
破産する前に専門家へ相談して解決する
販売ノルマのために無理して購入する方は、借金地獄に陥りやすいです。
借金は一度でも滞納すると、もともとの借入額を上回るほどの総額に膨れ上がる可能性もあります。
利息や遅延損害金の増大で、いつまでも終わらない返済生活は、いずれ破産を招くのです。
そうなる前に、現状を客観的に判断し、無理のない方法で借金を解消するアドバイスをくれる弁護士へ頼りましょう。
弁護士にお願いすれば、債務整理と呼ばれる法的な借金減額手段を使って、安全に借金を解消できます。
債務整理手続き一覧は、以下の図をご覧くださいね。

人間関係を改善して再起する
ニュースキンをはじめ、マルチ商法に少しでも手を出すと、なかなかそのネットワークから抜け出せません。
職場の同僚やママ友など、日頃から身近に接する人がメンバーにいると、私生活が心配になり、怖くて続けてしまう負の連鎖に入ってしまいます。
しかし、周囲に気を遣って続けていても良いことはひとつもありません。
あらたな友人を巻き込んでしまったり、借入の回数も増えていったりします。
ニュースキンで借金があるなら、人間関係をきっちり見直して「付き合うのがしんどい」と思った人とのやりとりを、きっぱりやめる気持ちが大切です。
人間関係を改善することが、借金の解決にも、また、周囲の人々を守ることにもつながります。
マルチ商法の化粧品で借金を抱える理由

ニュースキンは、化粧品販売を購入者自身にさせ、またその購入者がほかの人に紹介することでメンバーを増やしていくネットワークビジネスです。
それぞれのメンバーが商品を多く販売し、売上をアップさせると、紹介者に報酬が入る仕組みですよね。
ニュースキンのビジネススタイルは、マルチ商法にあたり合法です。
しかし、足を踏み入れても実際には稼げず借金ばかりが増えてしまう人が少なくありません。
ここでは、なぜニュースキンの会員が借金してしまうのか、改めて考えてみましょう。
ニュースキンがおこなう独自の収入制度
ニュースキンでは、商品を購入するだけの「ショッピングメンバー」と商品を人に紹介する「ブランドメンバー」と2つの会員制度があります。
ショッピングメンバーは、基本的に自分で消費する商品を購入するだけですので、収入は得られません。
一方ブランドメンバーになると、通常よりも安い価格で商品を購入でき、ほかの人へ自由価格で販売する権利が与えられるのです。
ブランドメンバーになるための条件
- 申請に必要な書類を購入する(税込330円)
- 別途登録料4,500円(税込)を払う
- ブランドメンバー資格申請テストに合格する
ブランドメンバーが収入を得る方法には「安く仕入れた商品を高く売る小売収入」と「売上を伸ばしたことで報酬がもらえるインセンティブ収入」の2つが挙げられます。
そして、多くのブランドメンバーが後者のインセンティブ収入に釣られて、ニュースキンの会員になっていくのです。
ニュースキンの販売ノルマが借金地獄の入り口に
ニュースキンのブランドメンバーになっても、いきなりインセンティブ収入が得られるわけではありません。
ブランドメンバーにはランク制度があり、「ブランド レプリゼンタティブ」というランクにならないと、まともな収入を得られないのです。
「ブランド レプリゼンタティブ」になる条件
- ランク認定のための資格申請テストに合格する
- 自分の作成したグループ全体の売上が60万円以上ある
- 直接販売の売上が半年間で20万円以上ある
- 所属するグループ内の売上が毎月10万円以上ある
上記の条件を満たせてようやく「ブランド レプリゼンタティブ」になれますが、これだけ達成しても得られる収入は一人当たり月額48,061円と少なめです。(2019年度のデータより)

引用:ニュースキン公式サイト
さらに、一度でもノルマを達成できないとランクを下げられ、これまで自分が作ってきた組織もロールアップ制度という決まりで失うことに……。
一定条件を満たせず降格すると、これまでに構築したダウン組織を自分より上の独立メンバーに吸収されてしまう制度。
ニュースキンの厳しい販売ノルマが会員を精神的に苦しめて「借入を繰り返しながら売上を作る負の連鎖」につながっているのだと改めて認識しておきましょう。
マルチ商法の化粧品ビジネスに手を出すリスク

ニュースキン以外にもマルチ商法の化粧品ビジネスは、世の中に多く存在しています。
最初は人付き合いや副収入のために始めた方も多いでしょう。
しかし、借金してまで手を出すべきビジネスではありません。
「ランクを失うのが怖いから」と、いつまでもグループから抜け出せずにいると、そのぶん損失も大きくなっていくのです。
人間関係の悪化や金銭授受のトラブルが発生する
マルチ商法では、人脈を広げていくことが重要です。
なるべく多くの人を勧誘しないと、売上ノルマを達成できないからですね。
最初は声をかける人をえらぶ余裕があっても、ノルマ達成が厳しくなってくると、手当たりしだいに勧誘しないと期限に間に合いません。
その結果、大切な家族や友人・ママ友・職場の上司や同僚にまで購入を勧めて、縁を切られてしまう可能性もあるのです。
さらに、必ず金銭授受が発生しますので、お金のトラブルに発展することも少なくないでしょう。
同じくマルチ商法の化粧品「セプテム」で、周囲から孤立した女性の話を以下の記事でしています。
こちらも合わせてお読みください。

実際にはまったく稼げず借金地獄になる
相談者さまもニュースキンを始めたきっかけは「すぐに稼げるよ」とほかの方に勧められたからではありませんか?
しかし、実際に稼げている人は、ランク上位にいる一部の人だけです。
毎月のノルマが厳しすぎて、ギリギリの状態という人が大半でしょう。
また、勧誘した相手をセミナーに連れていっても、あとで社名などを検索されて「怪しい会社だからやりたくない」と断られることも多いはず。
その月は売上が大幅に足りなかったので、本当にピンチでした……。
販売金額が足りないと、結局は自分で商品を購入し売上を作らざるを得ません。
自己負担が増えると、次第に生活にも影響を及ぼすため、借金しないとサイクルが回らなくなります。
当然借金を返すあてもないため、さらに毎月の返済分を別のところから借りて、多重債務に陥ってしまうのです。
複数の借入先があると、普通の貸金業者からは新規借入をしにくくなりますので、最終的には違法業者である闇金(ヤミ金融)に手を出すことに。
闇金から借りたら、もう自力では借金の解決は難しいです。
闇金については、以下の記事で詳しく解説しています。

ニュースキンをやめたいなら自力で対処しない
ニュースキンなどのマルチ商法をはじめてしまったせいで、人生が崩落することは珍しくないとわかりましたね。
相談者さまも「つらい」「もうやめたい」と感じているなら、すぐにでも専門家に相談して、助けてもらうべきです。
一度借金地獄になったら、自力での解決は望めません。
「売上さえ達成すれば報酬でまかなえるから」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、本当にこの先何年もノルマを達成し続けられますか?
報酬より借金総額が多くなっては本末転倒です。
勇気を出して「ニュースキンをやめる未来」を考えてみませんか。
法律の専門家である弁護士に相談すれば、マルチ商法ビジネスで抱えた借金を安全に解決するためのサポートをしてもらえます。
また、今後借金を作らないための現実的なアドバイスもしっかりしてくれますので、マルチ商法に手を出さないマインドを手に入れることも可能です。
借金がどんどん増えて手遅れになる前に、一度冷静に弁護士の話を聞いてみてはいかがでしょうか。
きっと、相談者さまの力になってくれるはずです。
東京ロータス法律事務所
借金に関わることなら幅広い知識で対応してくれますので、一度無料相談を試されてはいかがでしょうか?

ニュースキンのマルチ商法について気になる疑問

最後に、ニュースキンや、ニュースキンがおこなうビジネスについて、気になる疑問にお答えします。
Q:ニュースキンは違法?
A:ニュースキンは合法です。
マルチ商法と聞くと、「違法な詐欺なのでは?」と考える方も多いですよね。
また「ねずみ講とは何が違うの?」と気になる方もいらっしゃるはず。
実は、ねずみ講は違法ですが、マルチ商法は合法なのです。
無限連鎖講と呼ばれ、同じ紹介制度でも商品を介さずに金銭授受が可能。
人数を増やしたことによって紹介報酬を得られるケースが多い。
ねずみ講では、この「金銭授受を目的とした実体のないやり取り」が違法にあたります。
一方マルチ商法では、明確に「化粧品など商品の購入」があるため、違法にはならないのです。
それでも、マルチ商法から金銭トラブルに発展する可能性もあるため、法律で多くの制限が設けられています。
マルチ商法する際の決まり(一部)
- 勧誘する相手にマルチ商法であると伝える
- 一度断られた相手に再勧誘してはいけない など
Q:ニュースキンで売上成果を出すといくらの報酬がもらえる?
A:「ブランド レプリゼンタティブ」の平均報酬は月額48,061円です。
(2019年度ニュースキン発表のデータより)
さきほど報酬についてはお話ししましたが、ブランドメンバーにもランクがあり、上位層になると月額報酬は20万円以上にものぼります。
しかし、この報酬を得るために、多額の自己負担をしている人が多いのだと知っておきましょう。
また、きちんと活動しているアクティブブランドメンバーの中で、ボーナスを獲得しているのは全体の25.8%しかいないと発表されています。
なお、日本における「アクティブ ブランド メンバー数*3」は、月当たりの平均で101,612人、「ボーナスを取得 したブランド メンバー数」は、月当たりの平均で約26,241人(アクティブ ブランド メンバーの約25.8%)でした。
引用:ニュースキン公式サイト
つまり、74.2%の方は、まともに稼げない中でノルマをこなし続ける生活を送っているのです。
Q:借金で自己破産しているとニュースキンは始められないって本当?
A:自己破産した人でもニュースキンには登録できます。
過去に借金トラブルがあって自己破産していたとしても、ニュースキンは始められます。
しかし、一度自己破産している人は、また借金地獄になっても7年間は自己破産する権利がありません。
また、もし二度目の自己破産をした場合には、借金の返済義務は帳消しにならない可能性も高いです。
ニュースキンで心機一転するのもアリかもしれません。
それでも「ニュースキンによってまた借金ができ、再び自己破産に追い込まれた」場合のリスクをよく考えておくことが重要ですね。
Q:ネットに出回っているニュースキン商品は何?
A:売上のために仕方なく購入した人が転売のために出品している商品です。
ノルマ達成のために、個人では消費しきれない数の化粧品を購入するエグゼクティブ会員もいます。
彼らは、大量に抱えた在庫を少しでも処分するため、ネットショップに出品し現金化しているのです。
マルチ商法の化粧品に注意!ニュースキンで借金を抱えたらすべきこと まとめ
マルチ商法の化粧品会社「ニュースキン」に手を出し、借金を抱えた人がすべきことを解説してきました。
未開封商品があるなら即返品する
借金を解消するには、まずは専門家への相談から始める
人間関係を崩壊させる前に、ネットワークから抜ける勇気をもつ
ごく普通の主婦がマルチ商法に手を出したせいで、いつの間にか借金地獄となり、離婚に追い込まれたという話も聞きます。
ニュースキンを始めた人は、借金問題の解決ももちろん大切ですが、人間関係の修復がもっとも重要です。
ノルマ達成のために、親しい人のみならず、しばらくやりとりをしていなかった同級生などにも声をかけてはいませんか?
相談者さまの行動ひとつが、信頼関係の崩壊につながります。
大切な人たちを傷つけたくないなら、ニュースキンのネットワークから抜け出して再起を目指しましょう。
弁護士に相談すれば、法的な観点から冷静に解決策を導いてくれます。
さらに、周囲の人と金銭トラブルをおこさないためのアドバイスももらえるでしょう。
一度でもやめたいと思ったなら、もう二度とマルチ商法に手を出さないための対策が必要です。
弁護士への無料相談で、マルチ商法から抜け出すための解決法がわかります。
ここまで読んでくださったのですから、あとは勇気を出して相談するだけです。
どうかご自分だけでなく、周囲の人々の笑顔も取り戻せますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。