その状態を「多重債務」と言います!
多重債務になると、残念ながら自力で解決するのはとても困難です。
抱えた借金を一度見直すことが必要不可欠ですが、これには「債務整理」がおすすめです。
そこで本記事のポイントはこちら!
多重債務と債務整理の関係について解説!
多重債務から抜け出せる方法がわかりますので、ぜひ最後までお付き合いください!
多重債務と債務整理の関係

まずは、多重債務とはどのような状態なのか説明しますね。
いくつかの貸金業者から借入があり、返済活動に困窮を極める状態を指す。
生活費を賄うために一時的にお金を借りたはずが、返済に追われるあまり気がつくと他の業者からも借入を始めてしまう……。
一度多重債務に陥ると、借金の増額に歯止めがきかなくなる人が少なくありません。
自力で多重債務生活から抜け出すのは、難しいのが正直なところ。
一刻も早く専門家へ相談し、適切な方法で借金問題の解決を目指すべきです!
専門家の手を借りて利用できる借金問題の解決方法が「債務整理」と言われる制度です。
ここからは、債務整理について詳しく紹介していきますね。
債務整理とは?
債務整理とは、法律の力を借りて借金の減額や返済免除をしてもらう手続きです。
通常は間に弁護士などの専門家が入り、貸金業者との交渉や裁判所を通した手続きを行います。
しかも、債務整理を始めるだけでピタッと返済の督促を止めることができるんですよ!
債務整理は法的な力がありますので、貸金業者もこれには抗えません。
ヤミ金融(いわゆる闇金)など違法な取り立て行為を行う業者もいますが、闇金は違法行為をしていますので、実ははなから返済する必要がないのです。
そのため、間に弁護士を入れて話を進めるだけで、闇金からの脅迫も止められますし、返済活動もやめることができるでしょう。
債務整理には4種類ある
債務整理には、4種類あります。
(3種類としているところも多いですが、この記事では4種類として紹介しています。)
- 任意整理
- 過払い金請求
- 個人再生(民事再生)
- 自己破産
具体的な手続き内容についてご紹介しますね。
任意整理
任意整理は、貸金業者と話し合い「生活が破綻しないレベルでの返済活動」をできるように取引条件を変更してもらう方法です。
基本的には、相談者さまが直接貸金業者とやり取りをするのではなく、弁護士が代理人として対応します。
裁判所を通さずに行う手続きのため「任意」と名前がついています。

弁護士による交渉では、利息や遅延損害金を減額してもらい、残った借金の元本を分割払いに変更してもらうパターンが多いです。
分割払いは36回払いの3年程度が一般的ですが、交渉によっては50〜60回払いなどの長期にしてもらえることもありますよ。
なお、任意整理は裁判所を通さない分、和解の合意を書面で用意し、「言った言わない」問題を生まないようにするのが重要とされています。
借金完済に着実に近づきますよ。
しかし、あくまでも利息のカットなどがメインのため、元本自体は減らないのがデメリットです。
任意整理のメリットやデメリットについてはこちらの記事で紹介しています。

任意整理の具体的な手続き方法や費用の詳細はこちらからどうぞ!

任意整理と似ている方法として「特定調停」があります。
特定調停は、裁判所を通して貸金業者との交渉を行います。
費用は1社につき500円とかなりリーズナブルで魅力的ですが、弁護士に依頼せずに行いますので、手続きにも時間がかかりますし、裁判所とのやり取りも一人で行わなければなりません。
貸金業者との交渉では、返済条件を緩和してもらえますが、利息や遅延金の減額まではしてもらえないのです。
また、必ずしも交渉が和解するとも限りません。
多少費用が高くなっても、任意整理をした方が費用対効果が圧倒的に高いのです。
過払い金請求
過払い金請求とは、実際には払わなくても良かったのに払っていたお金について、返還を求める手続きを言います。
長期で借入をしていた、またはしている、という人に多く当てはまり、返還してもらうだけで借金を全額完済できたというケースも少なくありません。
借入時期としては2010年以前の取引に該当します。
当時は貸金に関する2つの法律間で、異なる上限金利が適用されていました。
これをうまく利用して、不正に高い金利を設定し儲けている業者が多発していたのです。(通称グレーゾーン金利)

個人再生(民事再生)
個人再生(民事再生)は、任意整理や過払い金請求とは違って、間に裁判所を入れて手続きをします。
個人再生(民事再生)の大きな魅力は借金そのものの減額ができることです!
相談者さまの条件によっては9割近くも借金の元本をカットできるので、借金の完済に一気に近づきます。
残金の返済期間に関しても、36〜60回程度の長期分割で返済できますよ。

さらに個人再生(民事再生)では、これだけの減額効果がありながら、手元に高額資産を残したまま手続きもできるんです。
たとえば、住居やマイカーなど!
しかし、個人再生(民事再生)には少なからずデメリットもあります。
詳しくは以下の記事でご確認ください。

自己破産
自己破産も裁判所経由で手続きをします。
自己破産は簡単に言うと、借金が事実上ゼロになる方法です!

自己破産最大のメリットは、返済義務そのものの免除でしょう。
しかし、そのかわりデメリットも大きいです。
持っている資産のほとんどを失います。残念ですが、家や車も差し押さえられてしまうでしょう。
それでも最低限度の現金などは残してもOKですので、生活はなんとかなりますよ。
債務整理のなかでもっとも避けたいとよく言われているのが「自己破産」ですが、むしろ自己破産をした方がよいケースもあります。
裁判所が間に入って行う正式な手続きですし、これほど借金の返済を免除してくれるのは自己破産だけです。
他の債務整理方法では減額効果が弱い、解決に時間がかかる、といった場合には、自己破産が有効とされることも多いですよ!
自己破産のメリット・デメリットはこちらの記事で解説しています。

多重債務が苦しいなら債務整理
1カ所からの借入は少額でも、それが複数になりそれぞれで利息が発生すると借金はかなり膨らみます。
いくら返済しても借金の元本は減らない、堂々巡りな状態になると、いずれは滞納してしまいます。
借金の返済を滞納すると、督促されるだけでなくいずれ資産の差し押さえまで執行されてしまうのです。
ただでさえギリギリの返済状況だったのに、あれよあれよと言う間に、目の前が真っ暗に…
お金だけでなく、ご自分の身体にも影響を及ぼすかもしれません。
そうなる前に、一度弁護士へ相談をして適切に問題解決へ導いてもらいましょう!
多重債務の借金問題について多くの実績がる弁護士事務所を選べば、親身に対応してくださいますよ。
債務整理について特に強い弁護士さんが在籍されてますので、安心してお願いできます!

多重債務は一箇所にまとめられる?

債務整理で多重債務は解決できるとお伝えしましたが、ほかにも一応方法はあります。
そのひとつが「おまとめローン」というものです。
一言で言うと『返済先を一箇所にまとめる手続き』のことです。
この項目では多重債務を一箇所にまとめる「おまとめローン」について見ていきましょう。
おまとめローンって?
複数の業者からの借入れを1箇所にまとめることをおまとめローンと言い、あらゆる金融機関がこの名前でサービスを提供しています。
仕組みとしては、おまとめローンをしてくれる機関で返済総額分の新規借入れをし、一度各借入先へ一括返済します。
そして、その後はその機関だけに返済活動を続けていくのです。
複数管理していた返済先や返済日も気にする必要がなくなり、「多重債務」という状態からも解放されます。
とても魅力的に感じられますが、一方でデメリットもあります。
おまとめローンの特徴について一つずつ解説していきますね。
多重債務者にとってのメリット
まずは良い点から。
返済管理がしやすい
返済先が1カ所になれば、なんと言っても精神的な負担が減らせますよね。
返済先が複数だと、返済日が毎月何回も……考えるだけで億劫になってきます。
1カ所だけに返済すれば良いと思えば気持ちも楽ですし、返済計画も見通しが立てやすくなります。
適用金利が下がる
金利を下げられるのもポイントです。
特に銀行では、おまとめローンの金利を12〜13%程度と低めに設定されているところも多いです。
これは通常の融資よりも低い数値なんですよ。15%以上となっている機関もありますし、消費者金融なら20%近くいくことも!!
金利が下がれば、利息の支払いも抑えられますので、案件によっては数十万円〜数百万円も得することだってあり得るでしょう。
年収に対する借金割合が高くても借りられる
借入れには「総量規制」というルールが定められています。
これは年収の3分の1以上に値する金額を貸付てはならないというものです。
たとえば年収600万円なら200万円以上の借入れはできません。
ですが、おまとめローンに関してはこの対象外です。
つまり、3分の1以上であったとしても、借入れが可能になります。
これなら抱えている多重債務の一括返済も実現できますね。
多重債務者にとってのデメリット
では今度は悪い点についてです。
返済総額が元よりも増える可能性がある
おまとめローンの金利や利息の支払いは低く設定されているとはいえ、最初に高額を借入れて各返済先へ一括返済しないといけません。
そうすると毎月の返済額は少なくて済んでも、トータルで見ると最初よりも借金総額が増えてしまっているケースも多数見受けられます。
各金融機関が設定している金利や取引条件もしっかり比べて検討しないと、大変な損をしてしまうこともありますので要注意です。
審査に通りにくい
おまとめローンはいわゆる「返済をするためのローン」です。
最初から返済に悩んでいる人に向けて展開しているサービスですので、利用者にきちんと完済させなくては、金融機関としても困ってしまいますよね。
特に、自己破産をされたら貸したお金も返ってこなくなるので、金融機関としてはそれだけは避けたいところです。
そのため、借入れの審査には時間をかけて厳しくチェックするところが多いです。
消費者金融であれば即日融資してくれるところもありますが、金利が低い銀行では2〜3週間も審査に費やします。
他者をまきこむ
おまとめローンでは保証人を求められることも多いです。
保証人を立てるとなると、借金は自分だけの問題ではなくなります。
担保としてマイホームを入れられるケースもあるんです。
もしも完済できなかったら、今よりもひどい状況になることが予想できますね。
このように、おまとめローンには問題解決ができる要素も多く含まれています。
一方で、計画性を持ってうまく利用しないと、かえって借金が増えて返済状況が悪化してしまうこともあります。
また、金融機関によって条件や金利も様々です。細かく分析して比較するのも困難でしょう。
多重債務を続けるとどうなる?

多重債務の解決方法を見てきましたが、何もせずに多重債務状態を続けているとどうなるのでしょうか?
この項目では、多重債務者がどうなっていくのかを見ていきます。
今はまだ借入先が2件だけだから大丈夫と思っていても、すぐに増えていってしまうのが多重債務の恐いところです。
多重債務者の生活状況
多重債務者はお金にルーズ・浪費家などと思われていることも多いですが、実際には真面目で自分より他者を優先してしまうような人が陥りやすいのです。
平成30年に政府が発表したデータによると、イメージにあるようなギャンブル、遊興費ではなく半数以上が収入が減ったことによる生活難で多重債務に踏み込んでしまっています。
多重債務の原因で特に多い例
収入の減少
商品やサービスの購入
ローン返済
病気やけが
保証人になってしまった
何かを断れなかったり強く言えない人ほど、返済をとにかく優先しまうため「返すために借りる」を繰り返してしまいがちと言えますね。
多重債務が引き起こす問題
多重債務が引き起こす問題には以下があります。
自分の責任で始まった借金でなかったとしても、借入れた以上返済活動はしなくてはいけません。
毎日のように複数の業者から返済に追われているとどうなるのでしょうか。
返済のために借入れを繰り返してしまう
はじめは1箇所だけだったのに、気がついたら5つの業者と取引をして返済先が増えているということも少なくありません。
毎月1回の返済日だけで良かったのに、5日も訪れると思うと、さすがに管理しきれなくなりますよね。
そうなると、次第に「どこからいくら借りて、いつ返すんだっけ?」とわからなくなり、計画をもって返済活動できなくなるでしょう。
督促や取り立てが来てから、ようやくお金を用意しはじめる……。
督促を送ってくるところへ優先的に返済しますから、また別の業者からお金を借りてひとまず返済するという流れに変わっていきます。
また、普通の金融機関では融資してもらいにくくなることから、怪しい闇金業者に手を出してしまう人も少なくありません。
滞納しやすくなる
上の項目でも想像できたかと思いますが、返済が追いつかないギリギリの状況で多重債務者は困窮していきます。
そうすると、当然のことながら滞納もしやすいでしょう。
1箇所で滞納してしまうと、他の業者からの借入れも歯車がずれたように滞納し始めてしまうのです。
滞納をすれば督促状や取り立ても回数が増えていき、金銭面だけでなく精神的にも追い込まれるでしょう。
裁判になる
督促や取り立ても無視をして滞納しつづけていると、貸金業者は一括請求してきます。
滞納すると、貸金業者は残高の一括請求と遅延金(遅延損害金)の支払いを求めてきます。
分割を滞納している人が一括で借金残高や遅延金を支払えるはずがありませんので、ほとんどの人は裁判を起こされてしまいます。
裁判所からも法的に一括請求をされるのです。
夜逃げにはしる
裁判所で一括請求されたとしても、対応できませんよね。
そうなると、今持っているあらゆる資産を強制的に差し押さえられます。
預貯金、給与、保険解約金、マイホーム、車など…….。
これまでの人生で積み上げてきた大切な資産はすべて奪われてしまうのです。
精神的に相当追い込まれていますから、もうこの時点では平常心を保っていられないでしょう。
それゆえに、「こんな状況耐えられない!」とすべてを投げ捨てて夜逃げしてしまうことがあるのです。
借金苦のために夜逃げをした人の末路はこちらでわかります。良いことはひとつもないですよ。

極限まで追い詰められた結果…
夜逃げもできず、取り立てや差し押さえの恐怖に悩まれ続け、極限まで追い詰められた人は、最終的に生きることそのものに力尽きてしまいます。

多重債務により人生を強制終了させてしまう人は、様々な支援制度や法律の見直しにより減少しているものの、それでも毎年600人以上いるのです。
法律はそれを守る金融機関に適用されますが、法を守らず借金に苦しんでいる人へ簡単にお金を貸してくれる闇金業者も残念ながら存在します。
そして極限まで追い込まれている人は闇金業者に頼るしかなくなってしまうのです。
闇金は違法行為をして貸付をしたり、毎日のように激しい取り立てや脅迫をしてきます。
ずっとそんな環境にいると心身ともに疲弊して、次第に「もうしんどい。疲れた」と人生を諦めてしまう決断をしてしまう人も出てきてしまうわけです。
こんな気持ちになったときには、手助けしてくれる窓口も今はたくさんあります。
一人で我慢せず、話しやすいところへ一度思いを吐き出してみるのが良いです。
多重債務を続けるとどんな未来が待っているか、わかっていただけたでしょうか。
お金の問題だけでなく、ご自分の人生にも悪い影響を及ぼす重大な問題です。
今はまだ1〜2業者だけだから、と安心している相談者さまも、いつ同じ環境に追い込まれるかわかりません。
現時点なら、まだ十分に余裕を持って解決できます。
一刻も早く専門家に相談し、正しい方法で借金完済を目指しましょう。
借入れ先が少ない段階なら、債務整理も色々な可能性を考えながら選択できます。
深刻でなければ安い方法で対処できますので、相談は早いに越したことはありませんよね。

多重債務者は債務整理をするべき?しないでいるとこんな未来が… まとめ
多重債務者は債務整理をするべきかどうかについて、解説してきました。
多重債務者には債務整理が有効
おまとめローンで解決できる人は限られる
多重債務を続けると、その後の人生がままならなくなる
借金問題の中でも、多重債務は特に危険であると分かったと思います。
今は他人事かもしれませんが、真面目で何事も断れない人ほど多重債務状態になりやすいです。
借入額や借入先もまだ少ないからと安心せず、この先どうしたら良いかを見直してみませんか?
債務整理はこのように背負いたくもない借金に悩んでいる人々が前向きな未来を歩めるように、国が作った制度です。
これを利用しない手はありません。
債務整理をすることで、取り立てや脅迫が悪化するのでは?と心配する人もいるかもしれませんが、大丈夫です!
法律の前では、貸金業者も手を出せません。
多重債務から脱出するにはまずは相談してみることから!

多重債務には債務整理をするのが最も有効ですし確実です!
貸金業者に怯えてなかなか解決に身を乗り出せない人も弁護士に相談しただけで解決できる未来が見えた!というケースもとても多いです。
たくさんの借入れ先に毎日頭を下げて生きるのはもうやめて、法律の力に頼ってみませんか?
金銭面だけでなく、精神面でも力強くサポートしてくれますよ。
まずは勇気を出して相談しに行ってみましょう。弁護士の方は真摯に話を聞いてくれますし、客観的に解決する方法を提示してくれます。
多重債務のない自由な生活を送れる未来を私も一緒に応援しています♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。